痛ましいほど楽園

言いたいことはありません

2016-01-01から1年間の記事一覧

イブに寄せて

チョコレート屋さんでアルバイトをしていると、たまに、切実な人に出会う。 たとえば、 「付き合ってない人とクリスマス過ごすんですけど、これあげたら重いですかね」 って相談してくる、クールっぽい男の子とか。 たとえば、友達に 「こいつ明日好きな先輩…

そうだ、ピアス開けよう

そうだ、ピアス開けよう。 ふと思った。 年内最後の授業で、先生に呼び出されて 「もう5回も欠席してるようなので、レポートと発表でかなり頑張らないと厳しい」 と言われる。 1マス戻る。 バイト先のチョコレート屋は繁忙期で、時給は上がらないのに仕事だ…

「存在した、生きた、愛した」

ホスピスでボランティアをしています。 この間、とても些細だけれど、「なまなましい」と思う出来事があった。 先日のクリスマス会でのこと。 クリスマス会では、患者さん全員に手作りの小物をプレゼントしている。 その準備をしているときに、ボランティア…

希死念慮と完全犯罪

雪が嫌いとか、お腹が痛いとか、そんなくだらないことでは泣けるけど、泣くことでしか癒されないような傷を負ったとき、本当に泣くべき場面で私は泣けない。 チャチな嘘をつかれて、ヘラヘラ謝られたようなときにこそ、わんわん泣けたらいいのにと思う。 で…

残り15の夜を前に

ちょっと気が早いけど、一年を振り返ります。 今年は本当に大殺界で、失恋、就活失敗に始まり、変な病気をいくつかしたし、悲しいこと、難しいことがたくさんありました。 昨日もちょうど、不当に悲しい目を見るようなことがあり、「さすが大殺界、最後まで…

泥酔のメモ

「ラーメン食べたい」 「海苔の佃煮をアテにしてもう一杯だけ飲みたい」 「ルノワールの絵だけを延々見つめてたい」 「なんか知らんけど気づいたらめっちゃ肩凝ってるヤバい」 「これから家帰ってプレステ4があったらめっちゃ嬉しいだろうな」 「めちゃめち…

ヒリヒリと

1年とか2年前は、「幸せになりたい」と鮮烈に願っていた気がする。 こんな夜に思い至るのは、最近は「幸せになりたい」と思うことすらなくなったな、ということ。 あまり幸の薄そうなことは言いたくないけど。 思うのはただ、遠くへ行きたいということ。 台…

魔法がとける

ユーリ‼︎!onICEを全話見たり、ジョジョ一挙放送6時間を一挙に見たり、インフルエンザを満喫してます。 明日から社会復帰。バイトと大学。 四肢を投げ出して 「おうちにいるのも飽きたけど〜〜働きたくな〜〜〜〜い! そもそも病気になりたくな〜〜〜〜い! …

インフルエンザ初体験レポート

生まれてはじめてインフルエンザになりました。 今年は本当についてなくて、ものもらい、盲腸、インフルエンザと、今までかかったことのない病気にばかりなった。 この調子でいくと、ノロウイルスにもなっちゃうかもしれない。 もう熱は下がったのだけれど、…

祈るように、逆立つように。

今夜は雪が降るそうですね。 自分でもまさかと思うけれど、雪が嫌いすぎて、わんわん泣いてしまった。 22歳にもなって天気に泣かされるなんて、思わなかった。 大人は正当な理由なく泣かないものだと思っていた。 正確に言えば、こんなに不安定なこころのま…

彼について、あるいは誠実さについて

一年くらい前に好きだった男の子に、突然呼び出された。 おしゃれで、趣味がよくて、律儀で、人間らしい男の子だった。 私のほうが年上だったけど、とくに音楽とタバコの趣味は、彼からたくさん影響を受けた。 とにかくすーーっごく好きで、ふたりで海を見に…

テラスハウスの夜

昨晩は、大学2年生の男の子ふたりと、徹夜でテラスハウスを観る夜だった。 ふたりともバンドマンで、家にはレコードがあって、本棚には浅野いにおや市川春子や東村アキコがある。 モラトリアムのための館って感じ。 いままでわたしの周りには、「俺たち暇な…

SBRとジョジョリオン、喪失と再構築

SBRとジョジョリオンについての雑記。 個人的には、SBR以降のジョジョは、主人公が「弱者」であるという点が素晴らしい。記憶とか身体とか、かつて「自分を自分たらしめていたもの」を失った彼らが主人公である以上、必然的に問いは内省的なものになるからだ…

ジョジョリオン、メモ

ジョジョリオンを7巻まで読んだので、雑記。 ジョジョの7部以降、たぶん好き嫌いは分かれるんだろうけど、わたしはすごく好きです。 スケールは小さいけれど、情緒的だと思う。 問いが内省的なものにシフトしている。 自分が何を失ったら自分じゃなくなる…

「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」メモ

8月までやってたルノワール展、3回行ったので「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」の印象メモを。 ・モンマルトルとパリという文脈(労働者と芸術家と富裕層) まず、コンテクストとして、19世紀のパリという場所。革命後、貴族文化が市民にも開放…

「宇宙と芸術展」メモ

森美術館の宇宙と芸術展のメモ。 むかしの/いまの人間が「得体の知れない大きいもの」にどう対峙してきたか(科学によって諒解しようとする行為、創作によって解体/解釈する行為) 宇宙を単なるロマンにとどめず、限りなく近づこうとする人間の営み、あらゆ…

生活と労働と夜景

工場夜景がすごく好き、という話。 東京でも、郊外でも、夜に工業地帯を走ればどこでも見られる。 「工場」「労働」という、華やかさからかけ離れたモノたちは、夜のバイパスにあらわれ出るとき、あまりに美しい。 そもそも夜景というのは不思議なものだ。 …

品川ナンバー

東京の喜びは、夜の首都高にあると思う。 深夜3時だろうと首都高に飛び乗って、深夜のサービスエリアでうどんを食べて、広い駐車場でぽつんと「寂しい」と思うことが自由だと、わたしは思う。 精神的な寂しさはもう充分。 物理的な寂しさの中に身を置きたい…

明晰に疲れているということ

わけもなく疲れている。 ここ数日無気力で、夕飯を食べたら気を失うように眠っている。 今日は禁煙も失敗するし、バイトも早退してしまった。 部屋もゴミ溜めのようだし、あーあ、もうだめ。おしまい。解散。 という感じ。 今までは「夏大好き!冬が来ると思…

ひとり水族館

ひとりでサンシャイン水族館にきました。 西武とサンシャインに欲しいものがあったのですが、西武には目当てのものがなく、サンシャインはなんと閉館日で、「えっ!?わたしの1日なんだったの?」と動揺のあまり水族館に飛び込んでしまいました。 カップル…

溺れるように生きている

さいきん、たばこが上手に吸えません。 息がうまくできないのかもしれない。 お酒を飲んでるときだけはスーッと肺に入ってくる。 わたしはもっと豪快な人だった気がする。 今がどん底。 これから一年は、そう思って生きることになるでしょう。 息がしやすい…

ホスピスボランティアのこと

ホスピスでボランティアをしてます。 東京のはずれの、キリスト教系の病院です。 お風呂上がりの患者さんの髪を乾かしたり、お茶とおやつを配ったり、洗い物をしたり洗濯物をたたんだり。 今は3ヶ月め。 ここで仕事を教えてくれる先輩ボランティアのおばあち…

「あなたのためを思って」に対する就留女からの反論

最近、人から説教されることがめちゃめちゃ多いんですよね。 ほとんどは就活を終えた同期、または新卒として働いてる先輩。 だいたいは、「就活終わったの?」「留年します」からの 「(ボランティアとか学芸員資格とか)そんなの役に立たないよ!やめなよ!…

もうちょう

生まれてはじめて、盲腸になりました。 薬で散せるけど、お酒もだめ、辛いものもだめ、らしいので八方ふさがりな気持ち。 不思議なことに病名がつくとすごく盲腸らしい気分になってくる。 炎症なので、微熱もあるらしい。 人より風邪をひきやすいし体力もそ…

雨の日は

さいきん、お酒を飲んだあと憂鬱になる。 わたしがメランコリーなとき、お母さんは「雨が降るからだよ」とか「夜だからだよ」とかなんやようわからん理屈をつけてくれるのですが、それを聞くといつも妙に納得して、落ち着く。 憂鬱を憂鬱のまま肯定してくれ…

スティール・ボール・ランの「切実さ」

最近、ジョジョ7部スティール・ボール・ランを読みまして、「めっちゃエモい!最高!傑作!」という気持ちがおさまらず、寝ても覚めてもSBRについて考えてます。 STEEL BALL RUN ―ジョジョの奇妙な冒険Part7 コミック 全24巻 完結セット (ジャンプコミック…

納得したいこと

「わたしを知ってもらう上でまず語りたいこと」は、大学での研究のこと。 実際に「こんなことを勉強してるんだ」なんて人に話すことはほとんどないので、だからこそブログに書きたい。 大学では文化学を専攻しています。研究のテーマは「死」と「語りえない…

怠惰なモラトリアム延長女が社会に出ようとする観察日記

うみこです。 大学4年、22歳。就活に失敗したので来年は大学5年生です。 ブログを始めたのは、「最近ヤバいな」と思うから。 就活失敗で留年、やりたいことはありません、そもそも働きたくない、アンチ労働、被扶養サイコー。 心からそう思って生きてい…