痛ましいほど楽園

言いたいことはありません

移動祝祭日

パリでは一昨日くらいまで雪なんか降ってたけど、急速に春めいてきました。

外をぼんやり散歩できる気温になってうれしい。

あと、東京はほぼ春、と聞いて、帰国するのがかなり楽しみ。

 

 

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チュイルリー庭園の池の水が溶けてきて、泳いでるカモと歩いてるカモが同時に見られる。

 

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夜のセーヌ川をぼんやり眺めていたら、悲しくないのに泣けてきてしまって仕方なかった。

今ここしかない、と思った。

今ここにいる私がすべてで、それ以外は何もいらないのに。

今私がまなざすものだけが世界のすべてなのに、それじゃいけないんだろうか。

東京に戻ったら、きっとそこが私の窓になってしまう。

いいことも悪いこともありながら決して打ち切られず、反復していくだろう。

週5日、もしくはそれ以上、満員電車に乗って、他人にナメられたりナメたりしながら。

「つねに機嫌がいい人が仕事ができる人だよね」みたいな正論を抑止力にしながら。

本当はメタリックブルーのアイラインをひきたいのよね、とか思いながら茶色のアイシャドウをぼかすだろう。

それでもその窓から見える景色を私の「今ここ」にしていかなければならない。

セーヌ川に魂を置いていくことはできない。

何が起こっても何も起こらなくても、自分の窓が一番劇的だと思いたい。

今日この日のセーヌ川を何度も思い出して帰りたいと思うような生き方はしたくない。

そんなのマジでただのおフランスかぶれだし。

 

たまには、思い出して泣いてしまうかもしれないけれど。

 

 

 

全然関係ないけれど、嘘喰い最終巻、めちゃくちゃ良かったですね。